今回は趣向を変えて英語多読の効果の根拠にスポットをあててみたいと思います。

多読すれば英語に触れる時間が増えるので英語習得にプラスになることは誰でもわかることだと思います。が、そんなレベルではなく「多読マジでいい!」と思える根拠をいろんなところから探してきて、いいことばかりを紹介してます。

多読に不安のある人やちょっと活をいれたい人がこのぺージをみて「よっし、やろう!」って感じになってもらえるようなページにしたいと思っています。

ですから、気に入ったものがあれば今後、追加・更新していきます。根拠だけでなく、やる気がアップするような内容があればそれも盛り込んでいきます。

これだけの人がその効果を公表しています。今日も安心して多読しましょう。
本当にいいことしか紹介してません。

教育機関による研究

根拠:大学・高校などさまざまな教育機関が英語教育に多読を取り入れている

教育機関は自ら実施した教育プログラムから成果と課題をみつけ、常に改善をしていかなければならない。だから自らが実施した英語多読の成果についても研究報告をしてくれています。

その多くが、多読の成果としてリーディングスピードの向上をあげています。他にもTOEIC試験での効果やなかには留学に匹敵する可能性を示しているものまであり、なかなか興味深いです。

それでは、これから教育機関などで実施された研究で多読の効果としての根拠になりうるものをいくつか紹介します。


根拠:英語学習において多読、多聴は必須なのは常識である。山口大学

SSS英語多読

出典は2004年9月29日から山口大学で行われた「英語多読授業」(外国語センターパイロット講義)の現状と成果の中間報告「SSS英語多読」です。サンプルは少ないですが、人それぞれに異なる幅広い英語能力に対応した学習法となりえることを示しています。

報告書を読むと山口大学では、TOEICを卒業要件とするなど、2001年から「TOEICを活用した英語教育」を実施していたようです。そしてこの取り組みにより文部科学省「特色ある大学教育支援プログラム」に採用されその初年度交付予算の一部で600冊の洋書を購入し、「英語多読授業」を実施した。

SSS英語学習法研究会方式の多読を2か月実施した時点で、参加者12名中9名の速読が毎分100語以上(TOEIC600点取得者の平均読速)になった。TOEIC高得点者(860点)から、400点以下の者(毎分60語から倍増)まで読速を改善し、多様な英語力の学生に同時に行える有効な進度別学習法でもあるらしいことが示された。

SSS英語多読
山口大学 田中 経彦 助教授


根拠:外部模擬試験にも効果有り!広島大学

高等学校における英語多読指導プログラムの成果と課題

多読が英語を習得する高校生の読解力の向上するのかを実証検証することを目的として行われた研究のリポート「高等学校における英語多読指導プログラムの成果と課題」を紹介します。

研究は、ある私立高等学校の2年生2クラス36名を対象に実施された。研究方法を簡単に説明すると1年間で47冊のGR(Greaded Readers)を読むことをノルマとし、GRを読む前と読んだ後のリーディングスピード(1分間で読んだ語数
)を比較するものです。

結果として、

1.多読指導プログラムによる読書量とリーディングスピードは正の関係にある。
2.多読指導プログラムによる読書量と外部模擬試験の読解問題は正の関係にある。

高等学校における英語多読指導プログラムの成果と課題
広島大学大学院教育学研究科 紀要
大下 晴美 氏


根拠:一定期間の多読教育が結実。TOEIC試験で同年代の高校・大学平均を上回る!豊田高専

豊田高専における英語多読授業の成果と課題

リポートによると豊田高専では2008年時点で多読授業を導入して6年が経過している。研究の対象は4年間継続して多読授業を受講した当時5年生(高専は5年制)を中心に成果と課題が報告されています。

多読授業は主として図書館で行われ、コミュニケーションは多読記録手帳を介して行われる。また読書量の評価比率を5~10%と低く設定することにより、読書量が成績にただちに結びつかないよう配慮されている。さらにTOEICに特化した受験対策はとくにしないように呼びかけているのもおもしろい。

数百万語の多読が留学に匹敵する可能性を示している

多読授業の成果

多読授業を複数年継続することで、TOEICで測定できる英語運用能力は着実に上昇することが分かる。
(中略)
すなわち30万語程度の読書量(授業時間内しか読まない学生群)でも、4年間の多読授業により、英語を苦手とする高専生の英語運用能力が同世代平均並みまで改善されることが分かる。
(中略)
安易に比較できないが、少なくともTOEICで測定できる基礎的な英語運用能力については、数百万語の多読が留学に匹敵する可能性を示している。

豊田高専における英語多読授業の成果と課題
豊田高専
西澤 一 氏、吉岡 貴芳 氏、伊藤 和晃 氏、深田 桃代 氏、長岡 美晴 氏


読み物から

根拠:英語を習得する唯一の学習法

英語を習得する唯一の学習法
英語はとにかく、まず「読む」ことです。
(中略)
あとはただ読み続けていくだけです。ほかは必ず自然に身に付いてきます。
 英語ネイティブの国の人たちはみんなこうして英語を身に付けています。日本人も同じ方法で日本語を身に付けます。これが唯一にして最高の言語の習得法であって、ほかに選択肢はないと、わたしは信じています。

「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」第一章より

ほとんどの方は表紙くらいご存知ではないでしょうか。超ロングセラーかつ本サイトでも2度紹介している優良本です。

この本は、「最初の一冊の本をあなたが選び、読み始める」までのお手伝いをしてくれる本です。洋書をたくさん読むことを推奨している本ですから、読むために必要な英語の基本的なルール(文法)を前半で教えてくれます。後半は前半に学んだことを使って実際に英文を読んでいきます。

出典:
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」
向山 淳子 (著)、向山 貴彦 (著)、 studio ET CETRA (著)、たかしまてつを (著)
※著者の向山淳子氏は大学で英語を教えられている教育者でもあります。また向山貴彦氏は作家として活躍されています。


根拠:読書はパワー

以前に紹介した「英語多読を続ける10のコツ〜その10 読書はパワー!多読の関連本やブログをちょくちょく読む」からの抜粋です


【 内 容 】
少し前の本ですが、アメリカやイギリスなどでこれまで発表されてきた読書に関する膨大な研究論分、著書、調査結果をまとめた「読書論の集大成」
英語多読をあつかった本ではないのですが、読書の効果を膨大なデータの裏付けとともに紹介してくれていて、やる気がでます。
データ等も少し古いのでしょうが、読書をテーマとした研究の結果が数十年でそんなに変わるとは思えないので、今もなお説得力のある本です。

この本では自発的な自由読書が読解力だけでなく、「文章力、文法力、つづり字力、語彙力」が向上する、とあります。

読むことで語彙力は向上するのか?「時計仕掛けのオレンジ」の研究

小説「時計仕掛けのオレンジ」には“ナドサット”という若者が使う変な単語(造語)が241語でてくるそうです。造語ですから読んだ人しか知らない単語です。この造語は1語につきだいたい小説の中で15回程度登場します。
読書で語彙力は向上するという仮説を検証する興味深い研究は、この“ナドサット”を使って行われました。具体的には対象者に小説「時計仕掛けのオレンジ」を読んでもらい、“ナドサット”を理解したかどうかテストするというものです。対象者は少ない人でも45語の“ナドサット”を覚えたという結果が得られたそうです。
読書には語彙力を向上させる効果がある!!ということを示した研究の一つです。

読むことでつづりは覚えられるのか?ニスビットの研究

つづいて、読むことでつづりを覚えられるのか?を調べた研究も紹介されています。
テストでつづりを正しくかけなかった単語25語を含んだ本を読ませた後、再度テストを行ったところ25語のうち1語は正しくかけるようになっていました。
25語のうち1語ですからけっして多くはありませんし、やはりなかなかつづりまで覚えるのは困難であることに違いはありません。それでもこの研究は、読書でつづりも覚えられるということを証明しています。
英語多読においても語彙を増やせるのか?つづりも覚えられるのか?といったことはよくいわれることですが、英語多読にもあてはまるなかなか説得力のあるおすすめの本です。

■スペック
発売日: 1996/04
著者:スティーブン クラッシェン
価格:2,160円
2016円6月19日現在のAmazonでの販売価格です。


根拠:あの夏目漱石も多読を推奨

夏目漱石も多読を推奨とSSSのサイトにありました、素敵におもいこのサイトのディスクリプションでも引用させてもらっています。

ご存知、文豪の夏目漱石先生。高等学校で英語の教師をしたり、英語研究のために英国留学を国から命じられる程、英語が得意な人でもありました。

英語を修むる青年はある程度まで修めたら辞書を引かないで無茶苦茶に英書を沢山読むがよい、少し解らない節があって其処は飛ばして読んでいってもドシドシと読書していくと終いには解るようになる

『現代読書法』より

出典:SSS公式サイト内「夏目漱石と多読」


根拠:英語ペラペラキッズだけにじゃもったいないブックス

こちらも少し古い書籍です。数ある英語の絵本ですが、子供達にどういった英語の本を読ませていけば良いのかを具体的に教えてくれる良書です。子供に限らず英語の習得に多読を取り入れた人なら参考になります。

この本のまえがきにこのようなことが書かれています。読むこと=多読の効果というよりは、多読が言語習得には欠かせない習慣だということを示唆しています。ちなみに9~11歳の対象洋書の中に『Holes』が入ってましまた。『Holes』の難易度は読みやすさレベル(YL)6、語彙数3000語以上、まだまだ先すぎて焦ります。

将来性を見込んで、どうにかインター校に日本人である自分たちの子どもを入れたけども、パパやママはいつも不安で仕方ない。学校が最重視する子どもたちの英語力について、先生は読書が一番というが……

『英語ペラペラキッズだけにじゃもったいないブックス』より

■スペック
発売日: 2004/09/22
著者: NJFKコミッティ, 大島 英美, 飯田 佳奈絵
価格:846円
2016円6月19日現在のAmazonでは中古のみの販売されていました、その販売価格です。